Report of the Diagnosis Subcommittee
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Alan Tomlinson 1 Anthony J. Bron, 2 Donald R. Korb, 3 Shiro Amano, 4 Jerry R. Paugh, 5 E. Ian Pearce, 1 Richard Yee, 6 Norihiko Yokoi, 7 Reiko Arita, 8 and Murat Dogru 9



FIGURE 13. Advanced cicatricial meibomian gland dysfunction: orifice retroplacement and opacity (courtesy of G. Foulks).

マイボスコピーは、眼瞼徹照法 94 を用いたマイボーム腺の脱落を定量する方法であり、臨床上の観察を行なうだけである。マイボグラフィーは同じ技術であるが、フォトドキュメンテーションを 用いる 104 。最近のほとんどの研究では、腺の写真撮影を用いている。マイボグラフィーは永続的に記録できる点で有用であり、盲検下でスコア化ができるため、客観性が 高くなる。そのような記録は臨床試験で改良された標準化ができるように、読み取りセンターで処理可能である。徹照法技術は比較的時間がかかり、肥厚した瞼 板のある患者では難易度の高い方法であり、一般的使用は限られている可能性がある。 Arita ら 3 は非接触のマイボグラフィーを開発しており、この方法では翻転した上眼瞼または下眼瞼の腺を粘膜側から赤外線写真を用いて画像化する。この技術は、標準的 な徹照法によるマイボグラフィーよりもより迅速で患者にとって障害が少ないと言われている。さらに最近では、 Matsumoto ら 79 がミリ平方あたりのマイボーム腺密度と無傷の腺の直径を測定している。これには、翻転した瞼板上で in vivo 共焦点顕微鏡を用いている(付録 8 )。 Table 3 には、マイボスコピーとマイボグラフィーの技術を、共焦点顕微鏡と共に用いた MGD の腺脱落の研究についてまとめている。

Pflugfelder ら 55 は、上下の眼瞼それぞれの鼻側がわ半分と耳側がわ半分における部分的または完全な腺消失を推定するためにマイボスコピーを用いている。この中では、 0 から 3 のスケールを用い、腺脱落について、 0 ではなし、 1 では 1 ~ 33% 、 2 では 34 ~ 66% 、 3 では 67% 以上である。 Mathers ら 96, 97 はマイボグラフィーを用いて、慢性眼瞼炎患者の MGD の頻度と程度を検討した。下眼瞼の中央部分で消失した腺の全数(隣接する 8 腺)を測定した。スコアとして 0.5 が腺の半消失に対して割り当てられた。 Shimazaki ら 86, 87 は 0 から 2 と比較的粗いスケールを採用し、 0 は腺脱落なし、 1 は下眼瞼の半数までを含む腺消失、 2 は下眼瞼の半数以上でとした。 de Paiva 106 も下眼瞼を点数化しており、 0 から 4 ポイントのスケールを用いて、 0 は脱落なし、 1 は 25% 以下、 2 は 50% 以下、 3 は 75% 以下、 4 は 100% 以下の脱落とした。 Nichols ら 107 の研究は、マイボグラフィーの方法を検証する上で特に有用であった( Table 4 )。近赤外線による徹照法とキャプチャーシステムを用いて、下眼瞼の約 15 本の腺をイメージングし、このグループは、 2 つの分類法の同一観察者内および各観察者間の信頼性を報告した。画像の質の基準が適用され、訓練を受けた観察者が担当した。ゲシュタルトシステムにおい て、分画的(部分または全体の)腺消失を 1 から 4 のスケールで評価しており、部分的な腺の画像中、 1 は腺消失なし、 2 は 25% 、 3 は 25 ~ 75% 、 4 は 75% 超とした。あるいは、関心領域の無傷の腺を計数した。 Table 4 からは、ゲシュタルトシステムに関しては、加重した k 統計値を用い、この方法からは、同一観察者内信頼度はほぼ完全( κ = 0.91 )、各観察者間信頼度は中程度( κ = 0.57 )であった。個々の腺の計数システムに関しては、一致法の 95% 限界を用いて、信頼度は同一観察者内で中程度、各観察者間では偏りのないものであった。 2 つの分類方法は高い相関性がみられた( z = 15.15, P < 0.0001 )。統計処理に関する詳細は原論文を参照してほしいが、全般的にこの論文は、マイボグラフィー法を有用な臨床ツールとして確立しているようである。

Arita ら 3 は画像の合成写真から腺を定量化した。上下の眼瞼に関する点数を合計して、 2 つの眼瞼に関して 0 から 6 の範囲のスケールを作成し、その結果をマイボスコアと呼称した。

主要なエビデンスとして、マイボーム腺脱落は、圧出された分泌物の質の変化、涙液油層安定性の変化、蒸発 による消失の増加、眼表面障害といった MGD の臨床所見の結果と相関していることが示され始めている 79 。ベースライン時およびその後の検査時の脱落に関する分類により、長期間の進行過程に関する情報が得られるかもしれない。

非瘢痕性 MGD 関連疾患のメカニズムとして、導管障害と腺房消失(特に遠位消失)の結果により生じるマイボーム腺脂質分泌の低下が考えられる。この作用は、上下の眼瞼か らの腺消失によって測定でき、最も正確に反映させるためには、上下の眼瞼からの脱落スコアの合計が必要とされるであろう。

スケールの範囲は、脱落と他のパラメーターの関係を示す上で考慮する必要がある。現在、臨床的分類に用い るべき不連続な増分値についてはコンセンサスが得られていない。 Bailey ら 110 は臨床的な分類に対するスケールの影響について検討しており、スケールの増分が粗いより細かいものを使用する方が、臨床的な変化を検出する能力が高いこと を示している。この方法は、角膜染色に関して、 0 から 4 のスケール内で 0.1 ステップの増分で効果的に用いられ 111, 112 、白内障の定量化でも用いられている 113 。増分を小さくする方法は、マイボグラフィーに適用すれば有用な可能性がある。



FIGURE 14. Dimpling or notching of the posterior lid margin due to tissue absorption in the region of the orifices (courtesy of J. Shimazaki).



FIGURE 15. Advanced meibomian gland dysfunction: epithelial ridging extending between opacified meibomian gland orifices (courtesy of A. Bron).



TABLE 3. Techniques for Imaging the Meibomian Glands

現在のところ、測定は、簡便にするため、あるいは作業上の理由から、一方の眼瞼の限定された領域 上または、上下いずれかの眼瞼だけで実施される。これは、 1 組の眼瞼で圧出を実施し、もう 1 組の眼瞼でマイボグラフィーを実施することが都合のよい可能性があるためである。眼瞼炎におけるマイボーム腺機能に関する最近の研究では、腺脱落を含む検 査間での高い相関性は、上下の眼瞼間に見いだされ、下眼瞼では最も効果的な単回測定値が認められた 114 。しかし、眼瞼の限局的な領域に関与する可能性のある疾患では、このような測定値は、両眼の眼瞼両方に影響する変化を高い信頼性で反映することができな い。総計スコアを出すには、各瞼板の全範囲の評価を可能にする方法を開発する必要性がある。この見地からも、非接触マイボグラフィーと共焦点顕微鏡は有望 なようである。


マイボグラフィーは永続的に記録をとることができ、盲検下で点数化もできるため、魅力的な方法である。将来的には、臨床試験では、腺脱落をより正確に記録 し、戦略上重要な領域である導管に注目することが可能な、デジタル式のイメージング技術が開発されると思われる。

マイボーム腺圧出:分類スケール  マイボーム腺圧出は診断と、脂質分析に使用するマイ ボーム腺サンプルを採取するために用いられる(付録 6 、 Table 5 )。眼瞼組織を通して指による圧力をかけることで腺を圧出することが一般的であるが、力のかけかたを標準化する方法も開発されている。眼瞼が正常であれば 軽く圧出することで、導管内の分泌物を排出すると期待できる。強く圧出することで、腺房から前の分泌脂質を排出できると考えられる。強い圧出は、 MGD が関連するマイバムのより濃いものを圧出するために必要であり、 MGD の



TABLE 4. Validation of Meibography 107



TABLE 5. Grading Meibomian Gland Expression

治療では治療上必要な可能性がある。圧出性はマイボーム腺の機能と同一の場合があり、両者は密接に関係しているようであるが、圧出は分泌の代用測定物と考えられるものの、それ自体は分泌機能を測定するものではない。

MGD では、圧出された油の質は、濁った液体、粒子性物質を含む粘性のある液体、緻密で不透明な練り歯磨き状物質等で外観上異なる。このような特質は種々のオリ ジナルの分類方法に組み込まれている 75, 96, 97 ( Table 5 )。このような 4 ポイントシステムのスコアは、 0 が透明(正常)、 1 が濁り、 2 が粒子を伴う濁り、 3 が濃厚(練り歯磨き状)である 75 。同様に、 Mathers 法では、 1 が透明、 2 と 3 が液体であるが透明度が下がり、 4 は練り歯磨き状である。一定数の腺を圧出して評価すると、スコアを算出する 2 つの方法がある。 1 つの方法は、圧出した腺から得られた最も高い点数だけを記録する方法である。この場合、単一の領域では、スコアの範囲は 0 から 3 である。もう一つは、圧出される各腺に関してスコアの合計を記録する方法である。 8 つの腺を圧出すると、スコアの幅は 0 - (8 × 3) = 24 となる。この方法は一般的に好まれ、本委員会で推奨されている。しかし、若干注意が必要なのは、長期的研究では、正常な眼瞼でも起こり得る非圧出性が、全 閉塞のサインでもあり得る点である。疾患の進行に伴う病理学的な非圧出性腺の数の増加は、逆説的であるが、合計スコアの低下につながるであろう。

さらに、指による圧出を行なった腺の圧出性が分類されており 55, 87, 98 、一方で、標準化した力をかけている間の単一または複数の腺からの圧出性が Korb と Blackie によって測定されている( Table 5 ) 49, 50, 81 。特別に設計した装置を複数の腺に用いて、標準化した力を 10 ~ 15 秒間かけている 52 。 Shimazaki 法では、指によってもたらされる異なるレベルの圧力に対する反応に従って圧出性を分類し、その結果、分類過程にさらに客観的な要素を加えている。 Pflugfelder の方法と Korb の方法は、圧出された腺の固定した数に関係し、後の方法は検査実施者に対して、液状の分泌物を産出する腺だけを、その質にかかわらず点数化する( MGYLS スコア)ように指示している( Table 5 )。スケール範囲を拡大させ、上下の眼瞼の全長の状態を反映するために、総計スコアは、各眼瞼の鼻側、中央、耳側がわからの圧出分類の合計から算出でき る。前述のように、若年正常者でさえも、圧出性は、液状のマイバムを圧出可能な腺の割合の点で、眼瞼の領域間で異なり、鼻側から耳側がわへ徐々に低下する 49, 50 。しかし、各眼瞼から鼻側がわと中央のスコアを合計し、耳側がわのスコアをとろうとしないことで、上下の眼瞼に関して、複合スコアを得ることが合理的であ る可能性がある。

形態的眼瞼変化の分類:分類スケール MGD の他の形態的特徴を分類する方法(付録 5 )についてはこれまで議論されており、 Table 2 に示している。分類スケールは、それぞれの眼瞼を 4 つの領域に分けて各領域の変化の最高レベルを分類することで拡大される可能性がある 75 。このようにして、選ばれた特徴を定量化することで、 MGD の総合的スコアが得られる可能性が生じ、この総合スコアは、腺の圧出性と脱落の測定と関連して使用することが可能である 1 。この方法は、 Paiva らにより、正常者と眼刺激を有する被験者を比較する際に採用された 106 。 0 から 11 の幅のスケールからなる総合的スコアは、マイボグラフィーによる分類( Table 2 参照)と以下のような眼瞼変化の分類を組み合わせて算出された。すなわち、開口部については、形成異常が存在する場合は 1 、存在しない場合は 0 とし、ブラッシュマーク(直線状の血管の特徴)については、存在する場合 1 、存在しない場合 0 とし、指で圧力を下眼瞼の 5 つの腺にかけた際の圧出性については、圧出可能な腺の数が、 5 本全ての場合 0 、 4 本の場合 1 、 3 本の場合 2 、 2 本の場合 3 、 0 本の場合 4 とした。同様に、 Arita らは、眼瞼の異常が存在するか否かについて点数化を以下のように行なっている。すなわち、眼瞼縁の不規則性、眼瞼縁血管充血、マイボーム腺開口部の閉塞、 MCJ の前方移動または後方移動に 0 から 4 のスコアをつける方法である。

C. 現在の分類スケールの利用

このような種々の検査は、 MGD の罹患率や眼疾患との関係を検討するために用いられている。年齢に関係するデータは、眼瞼の形態的変化、眼瞼縁の脂質レベル、マイボーム腺脱落、マイボーム腺分泌物の圧出性に関して健常人で入手可能である。

Mathers ら 43, 115 は、ドライアイのない健常人 72 例について検討するためにマイボグラフィーを用い、約 50 歳までは、腺の脱落が、平均して、評価した 8 腺中 1 腺以下であることを見いだした。その後、評価した 8 腺中約 2 腺( 25% )まで増加した。同様に、非接触マイボグラフィーを用いて、 Arita ら 3 は、マイボスコア(脱落を示す)と年齢の間に有意な正の相関を見いだした( R = 0.428; P < 0.0001 )。 Arita らは 50 歳の正常者ではマイボスコアのグレードがたかだか約 1 であり(すなわち、腺の全面積の 1/3 で腺が消失)、加齢に伴ってスコアと腺の脱落が上昇することを見いだした。

無症候性、健常人を対象とした研究で、 Hykin と Bron 116 は年齢に関係する変化を示しており、これには眼瞼縁末梢血管拡張と皮膚の角質化亢進の増加、マイボーム腺開口部の狭窄と突出(閉塞)の増加、および圧出可 能な腺の数の減少が含まれる。圧出される分泌物の質(粘度と透明度)は変化しなかった。対比的に、 Mathers と Lane 43 は、健常人では年齢と共に脂質の粘性は増加し、線形の傾きについて非常に有意な変化( P = 0.0006 )であることを見いだした。

Chew ら 5 は健常人の大規模なサンプル数( n = 421 )でマイボメトリーを用い、マイボーム腺脂の眼瞼縁レベルが生涯を通して増加し、ほぼ 50 歳を超えると性差がないことを見いだした。このようなマイボメトリーの結果は、年齢と共にマイバムが圧出される開口部の数が少なくなるという知見と一見矛 盾する 116 。この矛盾は、年齢と共に眼瞼縁からマイボーム腺の排出量が多くなることで説明可能である。

Yamaguchi ら 99 は、健常人の Marx's line の傾向を、フルオレセインと他の色素、および以下の分類法を用いて評価した。すなわち、 Marx's line がマイボーム腺開口部の結膜側全体に走っている場合を 0 、 Marx's line がマイボーム腺開口部に接触する場合を 1 、 Marx's line がマイボーム腺開口部を通して走っている場合を 2 、 Marx's line がマイボーム腺開口部の皮膚側の上にある場合を 3 とする。分類は、下眼瞼の内側、中央、外側の 1/3 で行なわれ、眼瞼全体についてのスコアの幅は 0 から 9 とした。分類は観察者間で当然一貫していることがわかった。年齢と共に、分類スコアは高くなっており、 Marx's line (および MCJ )が経時的に前方移動することが示唆されている。著者らは、領域のマイボグラフィースコアと圧出されたマイバムの質スコア( 0 から 4 を基本に分類)および領域の Marx's line スコアの間に正の相関があることを見いだした。

複数の研究者は(ここで議論されている種々の方法を用いて)加齢と共にマイボーム腺の機能が低下することを示している。 Norn 51 は、 20 歳の健常人では指で圧力をかけることにより最大約 14.5 本の下眼瞼腺を圧出可能であるが、 80 歳を超えるとこの数は約 7 本にまで減少することを見いだした。 Hykin と Bron 116 はこの結果を後に確認した。

Mathers ら 96, 97 は 20 歳以上の健常者では MGD の罹患率を 20% と報告している。他の研究では、 MGD の罹患率は 3.5 ~ 68% と報告されている。 Arita ら 109 は、 20 歳以降の男性および 30 歳以降の女性でマイボスコアが陽性になることを報告している。マイボスコアは男女共に年齢と相関し( R = 0.428, P < 0.001 )、さらに眼瞼縁スコア(クラスターの特徴に基づく)と年齢( R = 0.538, P < 0.0001 )、さらにマイボスコアと眼瞼縁スコア( R = -0.289, P = 0.0001 )も正の相関が認められた。

複数の研究者らは、マイボーム腺消失が閉塞性 MGD の有用な指標であると結論づけている 86, 87, 94, 96, 97 。マイボグラフィーを用いることで、 Mathers ら 96, 97 は慢性眼瞼炎患者の 76% にマイボーム腺脱落を認めた。健常者群の脱落スコアは 0.18 ± 0.1 (調査した 8 本の下眼瞼の腺当たり)で、眼瞼縁群では 1.97 ± 2.1 であり、これは眼瞼炎で MGD ではない状態の患者も含んでいたようである。クラスター分析に基づき、腺の脱落だけが、機能不全を分類する上で有用であると結論づけた。閉塞性 MGD は、正常者(平均 0.18 ± 0.1 腺が消失、~ 2.2 %)と比較し、高いレベルの脱落(調査した 8 本の腺のうち、平均 3.67 ± 1.7 腺が消失、約 50% )と関連していた。この研究では、高いレベルのマイボーム腺脱落、高いレベルの涙液浸透圧、高いシルマー試験値の患者群を特定した。この群は、 Bron ら 117 が、涙腺

の部分的、反射的な代償段階での蒸発亢進型ドライアイの患者の例として予想した群と十分に対応しているであろう。さらなる患者群が、高レベ ルのマイボーム腺脱落、高い涙液浸透圧、低いシルマー試験値を有する群として特定された。この群は、蒸発亢進型ドライアイがより進行した段階と対応し、涙 腺の代償性が不十分となり、蒸発亢進型ドライアイに機能性の涙液減少型のドライアイが伴うと予測される。この乾燥症群では、平均脱落数は 5.5 ± 1.3 腺( 8 腺中~ 69% )であり、脂漏性 MGD の被験者と低シルマー試験スコアのみの被験者では腺の脱落がさらに低いレベルであったこととは対照的であった。併せて考えると、このような結果から、腺脱 落の定量的評価は閉塞性 MGD の重要な指標であることが示唆される。

Pflugfelder ら 55 は臨床でマイボスコピーを用いて、サンプル数は少ないが(サブタイプ毎に n = 9 ~ 11 )、複数のドライアイサブタイプで腺の脱落を評価した。この著者らは、対照群ではグレードが 0.5 未満であったのに対して、炎症性および非炎症性 MGD 被験者では腺脱落の平均スコア(腺脱落のパーセンテージに基づき 0 ~ 3 のスケールで分類する)のグレードが約 2 であることを見いだした。この報告の重要な知見は、炎症性 MGD と萎縮性 MGD の腺房消失の程度がほぼ等しかったことである。したがって、腺脱落だけでは、このような 2 つの臨床症状を十分には鑑別できそうにない。 Khanal ら 118 は、腺脱落が、ドライアイのない者と蒸発亢進型ドライアイのサブタイプを識別する上で有効であるが、涙液減少型ドライアイを識別する上では有効でないこと を見出した。

Matsumoto ら 79 は、共焦点顕微鏡を用いて、 MGD 患者ではマイボーム腺密度が低下していることを示した( 47.6 ± 26.6/mm 2 に対し、対照群で 101.3 ± 33.8/mm 2 )。この群では、マイボーム腺の直径の測定も、腺の健康状態を反映する新たなパラメーターとして導入された( Fig. 16 )。この研究では、 MGD は、腺房内で蓄積して濃縮された残屑が起因となった残存腺の幅の増加( MGD で 98.2 ± 53.3 μm 、対照群で 41.6 ± 1.9 μm )と関連していた。しかし、腺房の拡大は、フィードバックループの影響によって、部分的に代償されているという別の説明も可能かもしれない。

最近の文献に関する本レビューでは、マイボーム腺脱落の定量化がマイボーム腺の完全性に関するベースラインの貴重な情報を与えることを示している。この脱落スコアは、他の診断基準によって診断された MGD の存在および眼表面の MGD の作用と相関するようである。

OSD を合併する MGD OSD は MGD に併発し、最も進行した状態は MKC でみられる。この障害には、炎症メディエイターの涙液層への放出、蒸発亢進型ドライアイのメカニズムなど種々の病因が提唱されている。このようなメディエ イターの出所の 1 つには、微生物共生物のリパーゼによって変化するマイ



FIGURE 16. In vivo confocal microscopy of meibomian glands, showing the dilatation of acinar units in a patient with obstructive meibomian gland dysfunction ( right ) compared to that in a healthy control ( left ) (courtesy of M. Dogru).



FIGURE 17. Evaporimetry (courtesy of A. Tomlinson).


ボーム腺脂質の分解生成物が挙げられる。マイボーム腺炎とフリクテン角膜炎の関連性の可能性が報 告されている。この角膜炎は、若い女性に時折見られる。少数のフリクテン角膜炎患者群において、 57% が霰粒腫の既往歴を有し、マイボーム腺炎の位置と重症度は角膜結節の重症度と十分相関し、特定の HLA サブタイプ、および圧出されたマイバム中のプロピオニバクテリウム・アクネスの存在との関連の可能性が認められた 119 。

眼表面の障害は、選択した色素を用いた角膜と結膜の染色の分類、インプレッションサイトロジーで採取した標本の免疫組織化学またはフ ローサイトメトリー、マルチプレックスビーズ技術または MALDI-TOF とプロテオミクス技術による涙液中炎症メディエイターの生物化学的な直接測定によって定量化される 120 。このような生物化学的および臨床的技術は、 MGD および他の OSD における眼表面 phenotype を説明し、疾患の重症度と治療に対する反応をモニターする上で有用であるが、それによって記録される変化は MGD に特異的なものではないため、診断に対しては特別な役割を果たさない。このような検査の正確性は 2007 年 DEWS 診断に関するレポートで取り扱われており、ドライアイの診断における検査の感度や特異性の詳細は 公開されたテンプレートと、 TFOS ウェブサイト( www.tearfilm.org ) で入手可能な追加資料に要約され、取り入れられている。内因性の腺炎症による変化は共焦点顕微鏡によって直接記録することが可能である(付録 8 )。

MGD 関連の蒸発亢進型ドライアイ MGD が認められる場合、リザーバーに分泌される油の量が減少する。これは、マイボーム腺閉塞や腺萎縮の結果、または、瘢痕性 MGD の場合に、冒された開口部の位置が異常になり、導管が延長して狭窄するためである。 MGD のこのような形態が同時に発生する場合、こうしたメカニズムが組み合わさって働いている。 MGD の進行に伴い、リザーバー内の脂質量または、眼瞼縁に沿ったその分布が正常な TFLL を維持するのに不十分となり、その結果、 TFLL は機能不全となるポイントに達すると推測される。マイバムの構成成分の変化もこの障害に関与するようである。 TFLL の異常性には、異常な(遅い)拡散パターン 121 、垂直の干渉計のパターン形成、 TFLL 安定性低下が挙げられる。これらの異常性により、蒸発亢進型の水分消失が増加する( Fig. 17 )。

涙液減少型ドライアイの程度が高い場合、 TFLL の拡散が変化していることが知られる 62, 66, 122 。この変化した拡散は、涙液層の水層が菲薄化することが原因で生じる 123 。最近の文献では、この作用により、機能的な TFLL が不足し、結果的に蒸発による水の損失が増加することが示唆された 117 。したがって、機能的蒸発亢進型ドライアイが、内在的な涙液減少型ドライアイが存在する場合発生することがあると提唱されている。このタイプのドライアイ は、 MGD が認められない場合に発生し、 MGD が認められる場合は、それによって悪化するであろう。重度の



TABLE 6. Features of Meibomian Keratoconjunctivitis 72


涙液減少型ドライアイの場合、 TFLL の拡散は、 涙液 油層観察装置( DR-1 、興和、東京、日本)によって検出できないが、涙点閉鎖後の回復の確認は可能である 66, 124 。

他の眼疾患を合併する MGD MGD と他の眼疾患および全身性疾患との合併症については文献に広範な報告があり、これにはコンタクトレンズ( CL )不耐性が含まれる。眼および全身性のそれぞれの因子に関連するエビデンスのレベルについては、疫学分科委員会の報告で詳細に議論されており、臨床的意義 に関しては今回簡潔に検討されている。

マイボーム腺角結膜炎 McCulley と Sciallis 72 は、マイボーム腺角結膜炎( meibomian keratoconjunctivitis: MKC )と呼称している慢性眼瞼炎の患者群の涙液層の不安定化、眼炎症、眼表面障害の病態について示した( Table 6 ) 72, 125 。この研究では、患者は、前部および後部の眼瞼炎、およびある種の関連する皮膚疾患の両者を呈していた。 MKC の特徴は Table 6 にまとめている。閉塞性 MGD の症状は、結膜充血や点状表層角膜炎( SPK )が伴い、選択的に下方の瞼裂部の眼球と角膜を冒す。全例で、 MKC には、なんらかの皮膚疾患が併発していた。例えば、乾性脂漏症( 11.5% )、酒さ性痊瘡( 34.6% )、または脂漏性皮膚炎単独( 38.5% )、あるいはアトピーとの合併症( 15.4% )である。

MGD と CL 装用 MGD は多くの場合 CL 不耐性を伴い 80, 98 、 MGD と巨大乳頭結膜炎( GPC )の間の関連について複数の臨床報告がある。 Mathers と Billborough 108 は、 CL 装用者において、 GPC を合併しない場合よりも GPC を合併する場合の方が、腺の脱落と圧出された分泌物の粘度が有意に大きいことを見いだした。一方で、 Martin ら 126 は、連続する GPC 患者において、 GPC の重症度が MGD の重症度と相関があることを見いだした。 CL 不耐性と GPC における MGD の役割に関する仮説に注目が集まる一方で、結膜炎により、炎症メディエイターが放出されることで、マイボーム腺が変化し始める可能性もある。 Ong と Larke 127 は、 CL 装用の 6 ヶ月後に MGD の頻度が上昇することを見いだし、 Arita ら 109 は、 CL 装用が、機能するマイボーム腺の数の減少と関連しており、 CL 装用の期間に比例していることを最近報告している。 MGD の発症および/または進行における CL 装用の役割を明確にするためにさらに研究が必要である。

混合型前部眼瞼炎と MGD MGD と関連する混合型前部眼瞼炎は珍しくはないが、多くの場合臨床上、脂漏性眼瞼炎 125 、アトピー性眼瞼炎 128, 129 に伴い、全身性レチノイド治療の特異的な合併症としてもみられる 130 。

さまざまな臨床状況における MGD の記述 MGD の定量化は診断と治療にとって重要であるが、他の臨床的環境でも要求される。

臨床試験への患者の募集 ドライアイ  涙液減少型ドライアイ治療薬の臨床試験 に患者を組み入れる際にある程度考慮される。 MGD はドライアイと広範に関連する可能性があるため、 MGD のグレードが一層高い患者を除外する理由があり得るが、このことはドライアイを悪化させ、薬効の解釈に影響することをあらわしている。一方で、特に、重症 のドライアイ患者の募集において、 MGD の全患者を除外するのは現実的ではない。妥協点は、マイバムの質または圧出性に基づいて、 MGD の程度が低い患者の募集を許容することである。データ解析では、層別化に MGD 分類を用いることが可能である。

MGD MGD または MGD 関連ドライアイの治療薬の臨床試験では、有効性を示すため、および応答解析を可能にするために、 MGD のグレードが高いことが採用時に必要となるであろう。上述の方法の一つで測定した MGD グレードは、臨床試験を通じて記録される。例えば MGYLS スコアによる機能性評価は重要な採用基準となる 52 。腺脱落の測定により、ベースラインの MGD の重症度を層別するための客観的方法が示される。既存の臨床試験の詳細な要約は臨床試験に関する分科委員会の報告の中で示されている。

有害事象としての MGD のモニタリング MGD は尋常性痊瘡の治療で実施される全身性レチノイド治療の副作用である 97, 131 。このような変化の進行に関する研究では、病理変化を注意深くモニターし、迅速に検出するために、 MGD のグレードが低い被験者を募集する必要がある。すなわち、比較的若い、成人の集団を募集し、通常は活性化した腺の割合が比較的高い下眼瞼の鼻側と可能であ れば中央部の 1/3 の部位の評価に限定することを意味する 52 。

MGD の自然経過 MGD の自然経過についてはまだ知られていないが、臨床医と研究者らはこれに将来取り組むツールを持っている。このような研究によって、原発性 MGD の進行が解明されることになり、 MGD の二次的な形態につながる連鎖的変化を特定できるであろう。

III. MGD と MGD 関連疾患の診断に向けた
実際的な方法

試験を成功させる上で標準化と利用しやすさは重要である。標準化は、いずれの病院でも、標準的環境の中で検査を行なうこと、および補助 スタッフが関与する場合は、補助スタッフを確実に十分訓練することにより達成可能である。 MGD の診断は、眼表面障害やドライアイと分離して行なうにせよ、関連づけて行なうにせよ、あらゆる眼表面疾患の診断と関連づけて実施する必要があり、検査は 1 つの検査がそれに続く検査に与える影響を最小限とするように実施すべきである。

ドライアイとそのサブタイプを決定するのに用いられる検査のエビデンスベースを Table 7 にまとめた。このような検査の有効性は 50 ~ 96% である。しかし、このような統計値の基礎となるエビデンスの質は、試験毎に異なっており、病態に関する当初の試験実施者の定義の質、試験計画における選択 の偏りの存在、検討される集団の大きさとサンプルによって異なる。感度と特異性の 70% レベルが、有効性試験に関して適切と認められる場合、複数の臨床および研究所ベースの検査が、一般的なドライアイと正常な状態を区別する上で有効であるこ とが Table 7 から読み取れる。しかし、 Table 7 のエビデンスに基づけば、蒸発速度がゴールドスタンダードとして用いられる場合、フルオロフォトメトリーおよびフルオレセイン のクリアランス速度で測定された涙液分泌というたった 2 つの検査法のみにより、診断の第二段階で涙液減少型ドライアイと蒸発亢進型ドライアイを区別することができる。しかし、蒸発亢進型ドライアイの診断は、マ イボグラフィー、マイボメトリー、 MGD の機能的重症度の点数化、 TFLL 動力学の測定における陽性所見によって補強することができる。


TABLE 7. Diagnostic Efficacy of Tests for Evaporative and Aqueous-Deficient Dry Eye


このような背景の下、蒸発亢進型ドライアイを含む、 MGD および MGD 関連疾患の診断に使用が推奨される検査シリーズを以下に示す( Table 8 )。

1. MGD の診断のための検査

a. 無症候性成人の場合、無症候性で判別できない MGD を検出するためには、患者の日常的な精密検査に腺圧出(例、指で適度な圧力を下眼瞼中央部にかけることによる)を含めることは適切である。

i. MGD の診断には、適切な診断方法によって、眼表面障害とドライアイについて患者をさらに評価する必要がある。

ii. 眼表面症状または MGD の眼瞼の形態的所見(例、開口部閉塞、開口部または眼瞼炎の他の所見)がみられる患者では、マイボーム腺の機能性を、上下眼瞼の中央部(±鼻側) 1/3 に、指による圧力をかけて評価すべきである。これは MGD の範囲と重症度を判定するためである(圧出性と分泌物の質)。この手順は、先のセクションで概要を記載した方法で、指による適度な圧力または標準化された 技術を用いて実施すべきである

。同患者については、眼表面障害とドライアイのエビデンスをさらに評価すべきである。

2. MGD 関連ドライアイの診断のための検査
本委員会は、二段階の方法を推奨している:

a. 第一段階で、健常者をいずれかのタイプのドライアイの患者と区別する。(一般ドライアイ)

b. 第二段階で、涙液減少型ドライアイと MGD 関連の蒸発亢進型ドライアイを鑑別診断する。

2 つの方法が提唱されており、 1 つは一般病院で働く臨床医にとって適したものであり、もう 1 つは、専門科に従事する研究者に適したものである。提唱された検査のエビデンスベースは、臨床現場の必要性によって違いがある。

A. MGD 関連疾患について一般病院で行なう診断

眼表面疾患の症状を示している患者の場合、一般病院で実施すべき検査の適切なフローは以下の通りである:

1. 症状質問票を実施する。

2. 瞬目頻度を測定し、瞬目間隔( BI )を計算する。

3. 下眼瞼の涙液メニスカス高さを測定する。

4. 涙液の浸透圧を測定する(可能な場合)。

5. フルオレセインの点入と涙液層破壊時間( TFBUT )を測定する。測定は、青色励起用フィルターと黄色バリアフィルターを用いて観察することにより行なわれる。ドライアイの診断カットオフ値は、点入した量 の影響を受けることになる。眼球保護係数( Ocular Protection Index ) 145 は、 TFBUT/BI (瞬目間隔)の比として計算可能である。 1 未満の値は病的であり、涙液層の破壊が開瞼状態で発生していることが示唆される。この数値が小さいほど、涙液層の不安定度合いが大きくなる。

6. TFBUT 測定直後に、角膜と結膜の両方に関してフルオレセイン染色のグレード分類可能である。黄色のバリアフィルターを用いていない場合、リサミングリーンを用い て結膜の染色を別に分類することが必要になる。この分類は、シルマー試験の後に実施することが可能である。

7. シルマー試験かそれに該当する試験(綿糸法)を行なう。 1 、 4 、 5 、 6 に記載された検査で陽性の結果(異常)が出た場合、涙液減少型または蒸発亢進型のいずれかは特定できないが、一般的なドライアイが存在するという部分的な エビデンスが得られる。涙液減少型ドライアイのエビデンスは、涙液流速を測定するか、涙液メニスカス高に基づく水分の貯留量の評価またはシルマー試験に よって得られる。

8. MGD の特徴(症候性/無症候性)が前回の診察時に調べられていない場合、以下のように、このフローの最後に評価可能である。

a. 眼瞼の形態的特徴の定量化

b. 圧出:マイバムの圧出性/質の定量化

c. マイボグラフィー:脱落の定量化

検査から、一般的なドライアイと診断することが示唆され、涙液流速と涙液貯留量の検査結果が正常な場合、蒸発亢進型ドライアイが考えられ、 MGD の定量化は、マイボーム腺の関与を示すことになる。

この検査結果からは、眼表面染色の有無とドライアイの有無にかかわらず、症候性 MGD と診断することも可能である。各検査の分類点数を用いて治療中の疾患をモニターすることができる。



TABLE 8. Specialized and Nonspecialized Tests for MGD and MGD-Related Disease

すべきである。同患者については、眼表面障害とドライアイのエビデンスをさらに評価すべきである。

2. MGD 関連ドライアイの診断のための検査
本委員会は、二段階の方法を推奨している:

a. 第一段階で、健常者をいずれかのタイプのドライアイの患者と区別する。(一般ドライアイ)

b. 第二段階で、涙液減少型ドライアイと MGD 関連の蒸発亢進型ドライアイを鑑別診断する。

2 つの方法が提唱されており、 1 つは一般病院で働く臨床医にとって適したものであり、もう 1 つは、専門科に従事する研究者に適したものである。提唱された検査のエビデンスベースは、臨床現場の必要性によって違いがある。

A. MGD 関連疾患について一般病院で行なう診断

眼表面疾患の症状を示している患者の場合、一般病院で実施すべき検査の適切なフローは以下の通りである:

1. 症状質問票を実施する。

2. 瞬目頻度を測定し、瞬目間隔( BI )を計算する。

3. 下眼瞼の涙液メニスカス高さを測定する。

4. 涙液の浸透圧を測定する(可能な場合)。

5. フルオレセインの点入と涙液層破壊時間( TFBUT )を測定する。測定は、青色励起用フィルターと黄色バリアフィルターを用いて観察することにより行なわれる。ドライアイの診断カットオフ値は、点入した量 の影響を受けることになる。眼球保護係数( Ocular Protection Index ) 145 は、 TFBUT/BI (瞬目間隔)の比として計算可能である。 1 未満の値は病的であり、涙液層の破壊が開瞼状態で発生していることが示唆される。この数値が小さいほど、涙液層の不安定度合いが大きくなる。

6. TFBUT 測定直後に、角膜と結膜の両方に関してフルオレセイン染色のグレード分類可能である。黄色のバリアフィルターを用いていない場合、リサミングリーンを用い て結膜の染色を別に分類することが必要になる。この分類は、シルマー試験の後に実施することが可能である。

7. シルマー試験かそれに該当する試験(綿糸法)を行なう。 1 、 4 、 5 、 6 に記載された検査で陽性の結果(異常)が出た場合、涙液減少型または蒸発亢進型のいずれかは特定できないが、一般的なドライアイが存在するという部分的な エビデンスが得られる。涙液減少型ドライアイのエビデンスは、涙液流速を測定するか、涙液メニスカス高に基づく水分の貯留量の評価またはシルマー試験に よって得られる。

8. MGD の特徴(症候性/無症候性)が前回の診察時に調べられていない場合、以下のように、このフローの最後に評価可能である。

a. 眼瞼の形態的特徴の定量化

b. 圧出:マイバムの圧出性/質の定量化

c. マイボグラフィー:脱落の定量化

検査から、一般的なドライアイと診断することが示唆され、涙液流速と涙液貯留量の検査結果が正常な場合、蒸発亢進型ドライアイが考えられ、 MGD の定量化は、マイボーム腺の関与を示すことになる。

この検査結果からは、眼表面染色の有無とドライアイの有無にかかわらず、症候性 MGD と診断することも可能である。各検査の分類点数を用いて治療中の疾患をモニターすることができる。